すちふくろうのブログ

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ボクたちはなりたい大人になんてなれなかった。

突然ですが、私は物理学者になりたいと思っていました。

アインシュタイン相対性理論の本を読んで「面白いなー」と思ったのがきっかけ。サイエンスライター竹内薫さんが書いた本でした。

 

1.サークルに明け暮れた大学時代

 

受験勉強の末、第一志望の難関国立大学には入れませんでしたが、第二志望の国立大学へ入学。最初はすごいやる気あったんですよ、勉強。物理学者になろうと思って大学に入ったので。

 

ただ、以前から関心のあったジャンルの音楽系のサークルに入ってしまい、そっちが楽しくなってしまって、かなり勉強がおろそかになってしまった典型的なダメ大学生でした。

 

そのサークルでは人付き合いなど色々なことを学べたので、自分にとってはとてもプラスだったのですが、今になって振り返ると「サークルを頑張った先に何があるのか」をもっと考えた方が良かったかもしれません。

 

講義では、一年生のうちはA評価をもらえた科目も結構あったんですけど、だんだんわからなくなっていきました。後から勉強時間が全然足りないことに気付いたんですけど、後の祭りでした。

 

研究室でも、出来が悪かったせいか、担当だった助教の先生から今でいう「アカハラ」みたいな扱いをされて、本当にしんどかった。研究室の前で足がすくんだりして、メンタル的にはかなりまずい状態だったと思います。

ちなみにその助教の先生は、私が研究室を去って10年ぐらい経った今でも助教のままなので、まぁそういうことなんでしょう。

 

2.大学院生になって体調を崩す

 

それでも、なんとか卒業論文を書き上げて、1年留年したのち、大学院はジャーナリズム系の大学院へ。

物理はダメでも、サイエンス全般に関する興味はあったので、そういうサイエンスの面白さを伝えていきたいなぁと思ったんですよね。

 

学部時代はサークル活動に力を割いてしまった反省から、大学院ではしっかり勉強しようと意気込んでいましたが、入学して2ヶ月も経たないうちに、パニック障害を発症してしました。

 

5月の末頃。

突然ライティングの授業中に吐き気がしてきて、その場はペットボトルのお茶を飲んだりしてやり過ごしましたが、家になんとか帰り着いても体調は悪いまま。

当然、食欲もあるはずがなく、2日ぐらいゼリーなどの流動食しか食べられず。

さすがにまずいと思って内科の病院を受診しましたが、受診中に発作が来て、色々あって1ヶ月後ぐらいに病名がわかりました。

 

これは自分の人生においてターニングポイントとなる出来事でした。

仮にパニック障害を発症していなかったとしたら、かなり違う人生になったと思っています。

 

大学院生の頃は、投薬治療を受けながらの勉強、研究をしていましたが、「パニック発作」の恐怖が常につきまとっていました。 予期不安と呼ばれるものです。

 

パニック発作って、「もう死ぬんじゃないか」「気が狂うんじゃないか」という強烈な恐怖心が襲ってくるんですね。

何がトリガーになるかって人それぞれですが、自分の場合は歩いたり、食事をしたり、暑かったりといったような「少し心拍数が上がるような状況」で、息が苦しくなり、「呼吸ができなくなるんじゃないか」という恐怖が襲ってくることが多々ありました。

 

3.それでも社会人になった

 

病気に苦しんだ大学院生時代でしたが、大学のときの反省を活かして、調子を見つつ真面目に勉強していました。

そのなかで書く力や物事を批判的に見る力は以前の自分よりも上がったと体感できたので、とても学びがあった大学院時代だったと思います。

 

就職活動もしんどいながらもなんとかやり切り、理工系の教科書を製作している出版社に入社。

大学時代の「物理学」、大学院時代の「科学ジャーナリズム」という専攻を活かしている会社ではあったと思います。

結局2年半もしないで辞めるんですけどね。

 

理由としては、都内で働いてくのは、自分の体調だと厳しいと思ったからです。

都内では避けて通れない通勤ラッシュ、人混み。こういうストレスフルな環境は発作が起きそうで正直ちょっと怖かったんですよね。

 

 

その後は、

 

塾講師のアルバイトをしながら公務員試験の勉強→大学非常勤職員→大学っぽいところの常勤職員

 

となって今に至ります。

 

今は仕事でかなり悩みを抱えている状況なので、結局自分は何になりたかったのかと考えてしまう日々であります。

 

そもそも、なりたい大人になれる人ってどのぐらいいるんでしょうね。

就きたい職業に就けたとしても、「こんなはずじゃなかった」と思う人はたくさんいるだろうし。

 

とりあえずは、組織に依存せずに収入を得られるスキルを身に付けたいと思う今日この頃です。