歌の上手さなんて曖昧なもの
歌が上手いとは?
J-POPのアーティストに限れば、この命題に対する答えは「個人の価値観による」ということが言えると思います。
※先に断っておきますが、ここではハロプロ、AKBグループ、ジャニーズなどの「アイドル歌手」を、J-POPのアーティストと見なしません。歌を本業にしている人を「J-POPのアーティスト」と定義することにします。
さて本題に。
ピッチが正確なら歌が上手い?リズムが正確なら歌が上手い?いやいや。
そういう歌い手は少し潜ったところにゴロゴロいるでしょう。アマチュアでも、プロレベルの歌唱力を持った人、たくさんいますよ。
要するに、ピッチが正確、リズムが正確なだけの歌い手が売れるのか、っていう話ですよ。
たぶん売れないでしょうね。それだけで人の感情が動くのなら、歌ありの音楽なんて全部ボーカロイドでいいんです。
そこそこ真面目に音楽をやってると耳が肥えてくるので、「ピッチが少し低いなー」とか、「リズムに乗れてないなー」とか、(歌がそんなにうまくない)私でも歌番組を見て思うことはあるのですが。
売上をあげてるJ-POPのアーティストが一番大事にしているのは表現したい想いだったり、楽曲の世界観だったりするんじゃないでしょうか。
**の曲が好き、**の歌い方が好き、**のパーソナリティが好き、っていう個人の価値観を無理やり普遍化させてしまうことが、「結局、歌の上手さって何よ?」っていう疑問に繋がるんじゃないですかね。
J-POPのアーティストにとって「歌が上手い」とは、表現したい想いだったり、独自の世界観を形作れる力なのだと思います。
アーティストが作り上げた世界を、それぞれの人間が好きだと思うかどうか。そこが人気に関係してくるわけで、J-POPのアーティストにおける「歌の上手さ」に繋がるんだと思います。
「技術よりも大事な何か」がそこに介在している気がするのです。
独自の世界観を作る、という意味ではSEKAI NO OWARIはホントに凄いと思います。
最近出たスノーマジックファンタジーもいい曲ですね。(TSUTAYAでレンタル開始したら借りようと思います)